概 要
NO2,NOxそれぞれの捕集ろ紙に捕集された量(ng)と曝露時間(min)から
大気中のNO,NO2濃度(ppbv)は次の式で求めることができます。
NO2(ppbv)= αNO2 × WNO2 / t
NO (ppbv)= αNO ×(WNOx - WNO2)/ t
WNO2 : NO2捕集ろ紙に捕集されたNO2量(ng)
WNOx : NOx捕集ろ紙に捕集されたNO2量(ng)
WNO2及びWNOxは必ず曝露しないろ紙を分析して求めたブランク量を差し引いた値を用います。
t : 曝露時間(min)
αNO : NO大気濃度換算係数(ppbv・min / ng)
αNO2 : NO2大気濃度換算係数(ppbv・min / ng)
気温20℃、相対湿度70%の場合 αNO=57, αNO2=57です。
この係数は、気温,相対湿度,気圧で変化します。精度の良い測定とするためには
次び式で、補正した係数を使うことをおすすめします。
αNO=4.746 × (4781.3-〔T〕)/(474.2-〔P〕×〔RH〕)
αNO2=1.050 × 106 /(44.6+〔T〕)/(206.4+〔P〕×〔RH〕)
P =(2PN /(PT + PN))2/3
RH : 相対湿度(%), T : 温度(℃)
P : 水蒸気圧補正係数
PN : 20℃における水蒸気圧(17.535mmHg)
PT : 平均湿度における水蒸気圧(mmHg)
本測定方法の開発者である、横浜市環境科学研究所 平野耕一郎氏らにより、
詳細な検討が加えられた結果、NO 及び NO2大気濃度換算係数は上記のように
変更になりました(従来の係数はαNO2は56, αNOは60でした)。
また、これに伴って,気温,相対湿度による補正方法も変更になっています。